仕事を成功させるには、まずクライアントを
優先しなければならない。この教義は、自らを
プロのサービス企業と任じるマッキンゼーの
根幹となっている。
この章では、クライアントをめぐる次の3つ
の要素について検討する。
1.クライアントを獲得する
2.クライアントとの関係を調整する
3.クライアントを保持する
1.クライアントを獲得する
・売り込みをしないで売り込む
実はマッキンゼーは、間接的アプローチを
使って売り込みをしている。新規ビジネスの
開拓に、既存顧客との関係だけを使う。
ファームは、顧客との関係を築くために市場を
開拓し、本を出版し、広範囲なコミュニティ活動
を行い、時事問題に関するコメントやワークショップ
に関わっている。
・あくまで到達可能な目標を設定する
プロジェクトを立てるときには、なすべき仕事
の範囲について安請け合いしてはいけない。もし
その約束を達成できなければ、あなたは責任を問われ
後続業務を請け負う見込などがなくなってしまう。
クライアントの要求と自分のチームの能力の間で
うまくバランスを取ろう。
<教訓と成功例>
・クライアントをはっきりさせる
相手に関する理解の深さが、交渉がうまく運ぶ
かどうかの決め手となる。
クライアントをはっきりさせるだけでなく、
それぞれの役割や事情を考慮してお互いのバランス
を調整しなければならない。
・ニーズを押し付けるのではなく、引き付ける
効果的な売り込みのためには、クライアントの
ニーズを明確につかみ、そのニーズに関する専門知識
やノウハウを蓄えておかなければならない。
こうして下準備した考えを、クライアントに教えたり
考え方を提案する。このように自分のアイデアに注目
させておけば、問題が起きたときに自分に引き付ける
ことが可能になる。
2.クライアントとの関係を調整する
・クライアントを巻き込む
・いつも客観的視点を忘れない
・クライアントチームを味方につける
・足を引っ張るクライアントのチームメンバーを巧く扱う
・低い枝の実を採る
・相手の組織全体の支持を獲得する
上記の教訓に共通しているのが次の2つのテーマである。
まず、イニシアティブを発揮すること。状況を定期的に
伝えるだけでなく彼らを積極的に参加させる。
もう一つは、クライアントに配慮すること。彼らの予定に
合わせて行動する。会合前に協議すべき事項を送る。時間を
必要以上に無駄にしない。達成した仕事を評価する。データ
を絶対に外に漏らさない。
<教訓と成功例>
・クライアントを巻き込む機会を作る
素晴らしいコンサルタントに不可欠な要素は、事実に
基づいた生産的な問題解決能力と客観的で知性的で率直な
提案だ。だが、これは必要なものの半分でしかない。
一番大切なのは、クライアントとのコミュニケーション
を絶え間なく続けて、彼らを味方につけて、後に続く仲間
をつくることだ。
3.クライアントを保持する
・提案は厳しく実行させる
クライアントがあなたの提案を実行できる力量を
持っているかどうかを見極めなければいけない。更に
次の問題い取り掛かる前に、「誰が、いつ、どのように」
という具体的指示までを含めた、明確な実行プランを
提供する。
<教訓と成功例>
クライアントと長期間に渡って実り多い関係を
続けるために大切なのが、相手に持続的変化をもたらす
ことだ。
・責任を分け合い、その後に委譲する
多少効率が悪くなる危険を冒してでも、クライアント
を巻き込み、成長を促すことが大切である。すべての
プロセスを一緒に進めれば、彼らは最高の擁護者となって
くれ、物事を移管するのも容易になる。
・クライアントをヒーローにする
「自分の仕事は、自分が勝利することではなく、
クライアントの勝利を手助けすることだ」と考えて
みれば、物事はいい方向に向かう。
・協力してもらう範囲をあらかじめ明確にしておく
(1) パイロットプログラムの段階で、「低い枝の実を
採る」こと。問題解決プロセスに、相手が抵抗
なく協力してくれる分野を見つけそこから広げる。
(2) プロセスをコントロールすること。つまり、相手
に協力してもらう範囲をあらかじめ明確にしておく
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